東京女子医科大学 放射線腫瘍学講座

放射線治療について

放射線治療の影響と対策

 放射線治療の副作用は、原則として放射線を当てている部分にのみおこり、治療の後半におこることが多く、治療が終わってしばらくするとよくなります。

頭頸部放射線治療の影響

 治療中からおこる可能性がある症状は、口内炎、のどの痛み、こえがれ、口の乾き、飲み込みにくさ、胸焼け、咳、痰、照射した部分の皮膚の日焼けのような肌荒れや色素沈着、ヒゲが生えないことなどです。
 治療終了後数か月以降におこる可能性のあるものとしては、口腔乾燥、虫歯、頚の突っ張り感や肩こり、むくみ、皮膚の乾燥、顎の骨髄炎などがあります。顎の骨髄炎は抜歯をきっかけにおこりやすいので、抜歯する前に、抜いても大丈夫な歯か放射線腫瘍科に確認して下さい。

頭頸部放射線治療の副作用対策

 顔や頚を洗う時は照射場所をこすらないように注意しましょう。ひげ剃りは電気カミソリを使ってください。日焼け、温泉、サウナ、岩盤浴、海水浴、プールは治療中と終了後1か月は避けて下さい。
 禁酒・禁煙を守りましょう。お酒やたばこは炎症を助長します。食事は香辛料が強いもの、酸っぱいもの、硬いもの、味が濃いもの、熱いもの等の刺激物を避けましょう。口やのどの痛みが出た場合は必要に応じて薬を処方します。
 うがいなどで口の中を清潔にしましょう。口の中を治療している方は、歯ぐきが弱っているので歯ブラシで歯ぐきを傷つけないように注意してください。
 皮膚が赤くなったり、ひりひりする場合は掻かずに担当医か看護師に伝えて下さい。塗り薬を処方します。糊の効いたワイシャツなどくびまわりを締め付ける衣服はさけてください。

胸部放射線治療の影響

 治療中からおこる可能性がある症状は、飲み込みにくさ、胸焼け、咳、痰、照射した部分の皮膚の色素沈着やかさつきなどです。
 数か月後におこる可能性があるものとして放射線肺炎があります。長引く発熱や咳があったら放射線腫瘍科に相談して下さい。治療終了後6か月以降におこる可能性のあるものとしては、肺線維症(肺が硬くなり肺機能が落ちる)、胸水や心嚢水貯留、心臓の問題などがありますが、まれです。

胸部放射線治療の副作用対策

 体を洗う時は照射の印を消さないように注意しましょう。温泉、サウナ、岩盤浴、海水浴、プールは治療中と終了後1か月は避けて下さい。
 禁煙・禁酒を守りましょう。たばこを吸うと命にかかわるような肺炎になることがあります。また、お酒は食道潰瘍を起こすことがあります。食事は香辛料が強いもの、熱いものなどの刺激物を避けましょう。つかえ感が出た場合は必要に応じて粘膜を保護するような薬を処方します。
 皮膚が赤くなったり、ひりひりする場合は掻かずに担当医か看護師に伝えて下さい。塗り薬を処方します。

腹部放射線治療の影響

 照射中からおこる可能性がある症状は、気分不快、食欲不振、胃痛、倦怠感、下痢、照射した部分の皮膚の色素沈着やかさつきなどです。
 数か月後に起こる可能性があるものとして放射線腸炎があります。長引く下痢や繰り返す腹痛があったら放射線腫瘍科に相談して下さい。
 治療終了後6か月以降に起きる可能性のあるものとしては、放射線性胃十二指腸潰瘍や腸管の狭窄、過敏性腸症候群などがありますが頻度は多くありません。

腹部放射線治療の副作用対策

 体を洗う時は照射の印を消さないように注意しましょう。温泉、サウナ、岩盤浴、海水浴、プールは治療中と終了後1か月は避けて下さい。
 禁酒・禁煙を守りましょう。お酒やたばこは胃腸の副作用を助長します。
 食事は香辛料が強いもの、消化の悪いもの、刺激物を避けましょう。食欲不振や胃痛が出た場合は必要に応じて薬を処方します。
 皮膚が赤くなったり、ひりひりする場合は掻かずに担当医か看護師に伝えて下さい。塗り薬を処方します。
 日常生活は普通で結構です。ただし過労は避けて下さい。治療について、何か聞きたいことやわからないこと、心配なことがありましたら、担当医あるいは放射線治療室の看護師におたずねください。

骨盤部放射線治療の影響

 治療中からおこる可能性がある症状は、気分不快、食欲不振、下痢、倦怠感、頻尿、排尿時痛、白血球減少、貧血、照射した部分の肌荒れなどがあります。
 数か月以降に起こる可能性があるものとして放射線腸炎、過敏性腸症候群、直腸出血、放射線膀胱炎、膀胱出血などがありますがまれです。長引く下痢や繰り返す腹痛、膀胱炎症状があったら放射線腫瘍科に相談して下さい。

骨盤部放射線治療の副作用対策

 体を洗う時は照射の印を消さないように注意しましょう。温泉、サウナ、岩盤浴、海水浴、プールは治療中と終了後1か月は避けて下さい。
 禁酒・禁煙を守りましょう。お酒やたばこは直腸や膀胱の副作用を助長します。食事は香辛料が強いもの、消化の悪いもの、刺激物を避けましょう。下痢や腹痛が出た場合は必要に応じて整腸剤や下痢止めを処方します。
 尿意が近くなった場合は必要に応じて治療薬を処方します。
 皮膚が赤くなったり、ひりひりする場合は掻かずに担当医か看護師に伝えて下さい。塗り薬を処方します。


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