東京女子医科大学 放射線腫瘍学講座

医学物理学分野について

医学物理士とは

 医学物理士とは、放射線を用いた医療が適切に実施されるよう、医学物理学の専門家としての観点から貢献する医療職、また、医学物理学の学問を発展させる研究及び人材育成に貢献する研究教育職である。放射線診療において、放射線物理学的な諸問題を解決する職、特に高度な放射線治療にはなくてはならない存在です。日本で高度な放射線治療が進まなかった背景には、放射線腫瘍医の不足と共に医学物理士の不足があったと考えられています。
 医学物理士は、国際労働機関(ILO)の国際標準職業分類ISCO-08においてMedical Physicist「物理学に関連する科学的知識を医療の分野に応用する職業」と規定されている職で、日本では「放射線医学における物理的および技術的課題の解決に先導的役割を担う者」と定義され、一般財団法人医学物理士認定機構が認定を行っています。
 放射線治療分野における医学物理士の業務は、エックス線や粒子線を利用する放射線治療における装置開発、物理的品質管理などを通して副作用を抑え、がんを効果的に制御することをもって健康に寄与することです。
 わが国の医学物理士一人当たりの国民数は165,000人で、英国の3倍、米国の2倍以上であるのみならず、専従・専任で業務に従事している者は25%と少なく、一週間当たりの医学物理業務日数は1日未満が37%と回答しており、十分な放射線管理ができていない状況です。放射線治療の誤照射、放射性医薬品の過剰投与などの医療事故が報告されており、医学物理士の養成と適正配備が望まれます。
 医学物理士認定試験を受験するには、医学物理士認定機構が定める大学院カリキュラムを修了することが推奨されています。


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